+ その先 +





ゲルググマリーネのビームライフルで嬲り殺しにされていく。

・・・あれ？
撃たれているのは僕じゃないよな？

全身の傷口からいろんなモノが流れ出ていく。

・・・そうだ。
撃たれているのはガンダムだ。

せっかく正パイロットを勝ち取ったのに、
こんな目にあわせてゴメンよ。



エアが漏れている。
・・・大丈夫、ノーマルスーツはまだ生きている。



何発の光を見ただろう。
沈んでいったサラミスには
何人ぐらい乗っていたのか。

宇宙は・・・そうだ、怖いところなんだ。
なのに僕は自分のことばっかりで。



ずずんと不自然に震えるガンダム。
死にたくない。
こんなところで死にたくない。
まだ何もできてないじゃないか！！！



「・・・帰ろう。・・・アルビオンへ。」



頼む。がんばってくれ。
・・・もう少しだけ！



誘導灯が見えてくる。

こんなにも心が安らぐ明かりは、
小さい頃
日が暮れるまで遊び過ぎて
真っ暗な中を急いで帰って
やっと見つけた我が家の明かりに似て。



「ありがとう、・・・ガンダム。」










10月31日12：30、ガンダム試作1号機大破するも、帰還。










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