光
 う・・・あぁ・・・
 ココは・・・
 僕は何をし、て・・・・・・・・・
 ・・・・・・・・・
 そうだ、地球に落ちるアクシズを止めようとして・・・
 あっ!シャアは?シャアはどこに・・・・・・・・・
 アムロ。
 ここだ。
 私はここにいる。
 シャア・・・シャア・・・シャア・・・
 アムロ・・・アムロ・・・アムロ・・・
 ここは、一体?
 ここはもう、どこでもないのだ。
 ここに来れたのは、私とおまえだけ。
 ここに来れたのは、僕とあなただけ・・・
 僕たちは、早すぎた?
 そんなことは、ない。全ては必要だった。
 だけど・・・
 まだ、気になるか?
 ああっ!アクシズは?どうなった??
 見たければ、見るがいい。
 υガンダムが光に包まれて・・・
 人の心の力は、あなどれんな。
 あのコクピットにいるのは、僕だ。
 だったら、ここにいるのは・・・誰?
 ・・・ここからは、見たいものが何でも見える。ほら。
 あ・・・懐かしいな、あれは15歳の僕。
 マニュアルをめくって、一生懸命に初めて乗ったガンダムを操縦した。
 私は、子供が操縦してるとも知らず、必死で白いヤツを追いかけたさ。
 あなたの額に消えないキズをつけたんだね。
 この傷を見るたびに、おまえのことを考えて、苦しかったこともあった。
 僕たちはララァの命を奪った。いや、それだけじゃない。この力で、たくさんの人の命を。
 そう、思うか?
 ・・・・・・・・・
 本当に、そう思うか、アムロ。
 ・・・ううん。何だかもう気にならない。どうしてだろう。
 それは、小さなことなのだ。見ろ、アムロ。
 一千万年の時間も、一秒の時も変わりがあるだろうか。すべては刹那のこと・・・
 あなたに、あんな・・・ひどいことをされたのに。
 ひどい?
 僕を、無理やり、抱いた。
 無理やり、だったかな。
 ・・・・・・・・・
 他のなにものでもない。おまえが欲しかった。この世界で、ただおまえだけが。
 ・・・僕も、あなたを求めていた。でもこんな風にしか出会えなかったんだ。
 もう、遮るものはない。
 そう・・・そうだね。でも・・・
 何もかも、塵に等しいのさ。感じるだろ、アムロ。
 こうしておまえのそばにいようが、地球と遥かプロキシマ・ケンタウリとに離れていようが、すべてがただ刹那のこと・・・
 僕があなたを憎んだことも?愛したことも?
 あなたに抱かれたことも、抱いたことも、
 消えてしまう?
 ・・・消えはしないさ、おいで・・・
 ・・・何だろう・・・暖かい・・・
 あなたに抱かれたとき、感じたことに、似てるようで・・・ちがう。
 でも、ひとつに融けあって、いくような・・・
 これが・・・あなた、そして・・・僕?
 そう、すべてがひとつで、
 ひとつがすべて。
 あなたに
 おまえに
 会えて、よかった・・・・・・・・・
 もう行かなければ。
 え・・・どこ?どこへ?
 人は死と再生を繰り返す。
 ・・・人だけではない。この宇宙にあるすべてのものが。いや、宇宙さえも。
 ここは、こんなに暖かいのに。
 ずっと、ここにいてもかまわない、だが・・・
 うん、わかってる。どれほど、悩み、苦しみ、傷ついても、肉の身体で誰かに触れたいと願い・・・
 そしてまた、身体を捨てて、ひとつになりたいと乞う。
 また・・・会える?
 今度会うときは、兄弟かもしれんぞ。
 あなたみたいな兄さんはいらないな。
 私だって、おまえみたいに、生意気な弟はいらんさ。
 塵になっても、
 塵になっても、
 もう一度、おまえと会いたい。
 もう一度、あなたと会いたい。
+ END +
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前回(嵐の予感)で終り?と言いつつ書いてしまったシャアとアムロ第4弾です。
でも、本編にのっとったシチュエーションは、(たぶん)これで終りです(笑)。
ロンデニオン編を読み直して、やっぱりアクシズの場面まで書かなきゃっ(><)って。
塩さまショックが抜けずに書いてるので、ちょっと影響されてるかもしれませんね。
ある意味、禁じ手スタイルの小説ですが・・・
最後の最後でようやくアムロがいじめられない話になりました(笑)。←OK?こーらぶさん。
管理人@がとーらぶ(2000.05.12)
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