城
「なぁ、ナナイ。今度は、黒を基調にしようと思うんだが。」
「・・・またですか。この前の築城記念パーティーから一年も経ってませんよ。」
「あの城は、アムロに捧げるには、崇高さが足りなかった。」
「・・・・・・・・・これが最後ですよ、王。前王の隠し財産も、もう底を尽きます。」
「君は、優秀だよ。」
「・・・・・・・・・なぁ、ナナイ。今度は、赤を基調にしようと思うんだが。」
「・・・やっぱりですか。この前の築城記念パーティーから半年も経ってませんよ。」
「あの城は、アムロに捧げるには、華麗さが足りなかった。」
「・・・・・・・・・本当にこれが最後ですよ、王。貴族から没収する財産も、もう無いのです。」
「・・・だから君は、優秀だよ。」
「・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・なぁ、ナナイ。今度は、白鳥の騎士をイメージしようと思うんだが。」
「・・・考え直して下さい。この前の築城記念パーティーからまだ三ヶ月です。」
「あの城は、アムロに捧げるには、愛が足りなかった。」
「国庫は完全に底をついてしまいました。これ以上、臨時徴収を課せば、暴動なり起きるのは確実かと。」
「私が見込んだ君だ。・・・何とかできるね、ナナイ。」
「・・・・・・・・・王よ、国民が王のことを何と申しているか、ご存知ですか。」
「どうせ、ロクでもないことだろう?」
「おとぎの国の王とか、人間嫌いの孤独な王、とか。」
「ふむ、当たってるな。」
「王よ、どうか目を覚まして下さい。」
「・・・ナナイ。私はね、今でも後悔してるんだ。・・・国民の声、とやらに負けて、ガルマを追放したことを。」
「・・・・・・・・・王。」
「アムロの為なら・・・、」
「滅びても構わない、と。」
「そういうことだね。」
(でも、アムロ・レイは、幻に過ぎないのですよ、王。)
・・・四つ目の城が完成する前に、国の未来を愁いた重臣たちの手で、
王は湖の辺にある塔へ監禁された。
翌日、『精神異常』の診断を下し、重臣に味方した医者と散歩中に、
王は行方不明になった。
・・・・・・・・・衛兵たちの必死の捜索で、医者の溺死体は見つかったが、
王の生死は、未だに不明である。
+ END +
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+-+ウラの話+-+
これでやっと、欧州旅行の結末を見た気がします<私が(笑)。
ストーリィは何もないです。が、わかる人だけ、にやりとしてもらえれば、ということで。
・・・野暮ですが、一応。
シャア→ルードヴィッヒII
ガルマ→ワグナー
ララァ→エリザベート(ですね、出てないけど/笑)。
アムロ→憧れのルイXIV(笑)。
ところで、うちに載るシャアとアムロのお話はこれが最後、になります。
おそまつさまでした!(笑)。
管理人@がとーらぶ(2001.11.20)
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